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アメリカで最初にパテック フィリップを販売

 

“New York Minute”という言葉がある。名詞ともなっているこの言葉は、“充実した時間は瞬く間に過ぎ去り、次の瞬間には、すべてが変化している”という意味をもつ。スピーディーなNYの街を象徴する言葉だ。そのはじまりともいえる出来事が、1853年、ティファニーの創業者であるチャールズ・ルイス・ティファニーがブロードウェイのティファニー本店の正面玄関に9フィート(約2.7m)にもおよぶ巨大な“アトラスクロック”を設置したことだ。このクロックは初の公共時計としてニューヨークの象徴となり、ニューヨーカーたちに、この時計を基準に時計を合わせるという風習が生まれた。こうして“New York Minute”は定着していった。

以来、ティファニーと時計とは切っても切れない縁で結ばれたも同然だ。1868年にティファニーは独自のストップウォッチ「ティファニータイマー」で時計の製造に参入し、’74年にジュネーブに自社工場を建設するほど時計に熱を入れた。さらに、数多くの高級時計メゾンに特注の時計をオーダー。ティファニーのロゴと自らのロゴが並んで入った時計を作ることは、時計メゾンにとって名誉となっていった。またティファニーのオリジナルコレクションもスタートし、近年では「ティファニー アトラス」が有名だ。

そんなティファニーが、2015年、創業者チャールズ・ルイス・ティファニーをトリビュートし、あらたな腕時計のコレクションを出発させた。

ラウンドモデルの「ティファニー CT60」は、1945年に当時の米大統領フランクリン・D・ルーズベルトの誕生日の贈り物とされたティファニーのゴールド製腕時計(FDRタイムピース)にインスパイアされている。クロノグラフ仕様とセンター3針仕様が用意され、1940年代の時計を連想させるデザインで、センターの秒針またはクロノグラフ秒針の先端は、FDRタイムピースを彷彿とさせるレッドのトライアングルとなっている。

いっぽう、レクタンギュラーの「ティファニー イースト ウエスト」は飛び切りに独創的なデザインだ。これも1930~’40年代の角型時計を思わせるスマートなスタイリングなのだが、時計の3時位置に12時のインデックスが配され、以下、6時位置に3時、9時位置に6時、12時位置に9時という配列。そして、各インデックスは90°右を向いてレイアウトされ、縦長のレクタンギュラーなのに、横長のレクタンギュラーのように時を見るという個性あふれるデザインとなっている。