« 上一篇下一篇 »

宇宙から地球を見たい 文・菅原 茂

 もしも可能なら、ぜひとも体験したい旅がある。それは宇宙旅行だ。宇宙空間に青く輝く神秘的な地球の姿や、地上のさまざま陸地や海、昼から夜へと移り変わる様子などを、自分の目で見てみたいからだ。今のところそれが許されるのは宇宙飛行士のみ。一般人にとっては、映像を鑑賞するのがせいぜいだ。
 
 そんな地球外から地球を見るという体験に相通じる腕時計がある。それは、「ワールドタイム」もしくは「ワールドタイマー」の名で呼ばれる複雑時計だ。この種の腕時計は、一般的に文字盤のセンターに置かれた時針と分針によって、現在自分がいる場所の時刻(ローカルタイム)を示すだけでなく、同時に世界各地の時刻もリアルタイムに一目瞭然という特別な機能が備わっている。
 
 ここ数年、ワールドタイムがちょっとしたブームになっている。まさにグローバル化の時代を象徴しているかのようだ。さまざまなモデルが登場しているが、地球の24の時間帯に属する代表的な都市名と、24時間で一回転するリングとを対応させることで各都市の現地時間を示す仕組みはどれも共通している。